ペコちゃん金融

英語・金融の資格試験の受験記録と金融業界の動向についてのコラムを書いています。英語資格は国連英検特A級(2019年8月)、英検1級(2018年6月、東京都上位1%)、TOEIC 990を取得済(2015年10月)。金融はCMA、CIIA、CFA Level Iに合格し、現在2021年5月のCFA Level IIの結果待ち中です。金融業界の分析についてはこれから始めるところですが、投資銀行を中心にメディアの情報を拾い、自分なりの考えをコラム形式で書いていこうと考えています。

英検1級: 一次試験対策【ライティング】

f:id:pekochanenglish:20180714171658j:plain

 

最後にライティングです。ライティングはリーディングパート100分の中に含まれており、その中で一定の時間を割いて200-240語を書きます。合計点は32点で、内容、構成、語彙、文法で各8点の配点となっています。

 

対策ですが、リーディングに70分の時間を割り当てることを前提に、30分で書き上げるのが良いと思います。時間配分としては、段落構成と内容を考える時間を最初に2-3分取り、20分程度で書き上げ、最後の7-8分で見直すというのが理想です。自分も実際にこの時間配分で10題分を練習しました。書き慣れてくると、18分程度で英作文を書き上げることが可能になります。

 

使ったテキストは下記一択でした。こちらは極力平易なな文法・単語を用いて各問題への賛成・反対両方のエッセイが記載されており、段落構成や説明の順序を考える上でとても参考になりました。トピックを探すのに困ったときの対処法等、細かなアドバイスも書かれていて、受験者目線に立った構成になっていると感じました。

(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇

(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇

 

 

過去問とその模範解答を辿ることではライティングの想定トピックや覚えるべきテーマについて網羅的に対応できないため、対策としては不十分と感じました。また、旺文社の過去問のライティングの模範解答は、一級受験者にとって語彙や構成が難解であるように感じたため、読むことはしませんでした。

 

英作文問題完全制覇を使用して10題分の英作文を時間を計って練習した結果、本試験では得点率97%に当たる31/32、CSE821を取ることができました。内容が7/8、構成が8/8、語彙が8/8、文法が8/8だったので、失点は自分自身のネタの問題に尽きるという結果でした。このように、英作文問題完全制覇で使用する構成、語彙、文法を使用していれば、内容次第で満点を狙うことができます。

 

ライティングはリーディング、リスニングと違い、満点に近い得点が頻発する科目です。そして、それはCSEスコアにおいて絶大な力を発揮します。実際に他の受験者がリーディングとリスニングで合格水準の676点に満たなかったにもかかわらず、ライティングで800点台を取ってあっさり一次試験合格点の2028点を超えたというケースをいくつも見ました。

 

ライティングは絶対評価を得ることができない科目のため勉強の手応えが掴みにくいですが、4技能の中で最も費用対効果が高い科目です。自分もリーディングとリスニングは14回分の過去問・模試を解きましたが、CSEでは720点、725点でした。解答、復習、細切れ時間の学習を含めるとかなりの時間を割きました。一方でライティングは、30分×10回の練習を行っただけで821点を取ることができました。リーディング、リスニングの得点を補うだけの高得点を獲得し、一発逆転で合格に導くことさえ可能な科目ですので、しっかりと学習する価値はあります。

 

以上のように、英検1級一次試験対策を総合、科目別と見てきました。簡単に高得点を狙うのは難しい試験ですが、しっかりと時間をかけて取り組めば確実に点数を伸ばすことができます。リーディングの空所補充問題&長文読解とリスニング全体で基礎的な得点力を醸成しつつ、語彙の暗記とライティングの練習で得点力を飛躍的に伸ばしていくのが効果的な作戦になると思います。リーディングの空所補充&長文読解とリスニングに関しては可能な限り多数の過去問・模試の解答、語彙問題に関しては複数のテキストを通じた単語の上塗り暗記、ライティングに関しては英作文問題完全制覇を通じた定型的解答パターンの獲得が効果的です。

 

尚、これはもし可能であればですが、一次試験後に不安を残さず、すぐに二次試験対策に移るためにも、リーディングとリスニングで平均70%以上の得点を取れるようにしておくと良いと思います。ライティングで一発逆転というケースは多いものの、何せ一発逆転なので、本当に受かっているかを結果発表までやきもきしながら待つことになると思います。自己採点が可能な科目の平均が70%を超えていれば、結果発表前でもある程度安心して二次試験対策を進めることができると思います。二次試験は一次試験の4-5週間後、結果発表日の2-3週間後に実施されるため、一次試験の結果による不安があると本気で試験に取り組む時間が非常に短くなります。一次試験直後の時間を有効に使うためにも、リーディングとリスニングで安定した得点力を付けるをお勧めします。